MESSAGE

交通信号工事技術の向上を目指して

01理事長挨拶

image

代表 丹下正彦
元警察庁情報通信局長

当協会は交通信号関係施設の工事および保守技術の向上と業界の健全な発展に寄与することを目的に活動しております。
交通信号施設の工事は、交通管制や交通工学はもとより電気、通信、情報、建築、土木などの多分野の幅広い技術を必要とし、道路交通の安全と円滑のバランスを考慮しながら精緻に執り行わなければならない複雑で特殊な工事であり、これらの技術習得には多くの経験と知識が必要です。
業界の現状を見てみますと、熟練者の高齢化が進み、少子高齢化による後継者不足、社内職場教養の難しさがあります。また経費縮減を重視した安かろう悪かろうの風潮を反映して、技術力を軽視したと思われるような契約により高度な技術力を有していた事業者が廃業する一方、多くの技術的に未熟な業者の参入など数多の課題が見受けられます。このような状況の中、協会は工事従事者の技術力向上に向けて、交通信号工事士の認定試験の実施、信号工事の施工および保守のハンドブックの編纂、各種技術講習会の実施、工事施工競技会の実施などを重点施策として着実に行ってきました。今後は社会、経済、そして技術の進歩に即応するためのさらなる内容の充実強化に努めて参ります。

防災協定について

また大災害により交通信号施設が大きく損壊した県に対して、全国の協会員が応急的な復旧作業の支援を可能とするための防災協定を2県警と締結しており、今後他の県警との協定締結に向けての活動を引き続き推進致します。
さらに政府では重要な社会インフラの事件事故の多発を受けて、インフラの品質を確保するための施策を打ち出しております。協会としても学識経験者、行政の専門家、交通信号システムメーカーなどの専門家の参画を得て、{交通信号工事品質向上委員会}を設けて、交通信号施設が極めて重要な社会インフラであると強く認識し、この品質を確保するための方策を検討しており、この成果は交通信号業界の発展に大きく貢献できることを期待しております。

交通信号工事の重要性について

さて世界各国の交通技術専門家が日本に来て交通信号灯器の滅灯が全く見当たらないことに驚いています。多くの日本人も滅灯に出くわした人はほとんどいないと思われます。これは、交通信号施設がまともに機能していることが当たり前であり、信号工事の施工や保守に多くの課題や問題点があることに気づいてもらえず、そしてこれが交通信号工事への関心の低さに繋がり、この技術の分野においての技術的独立性が確立されてこなかったのではないかと思われます。
協会の今後の重点施策としては、重要な社会インフラである交通信号施設の根幹を支える交通信号工事の重要性を広く世間に認識していただき、適正な工事を執り行うことができることの認定をした交通信号工事士の存在がこの分野の技術的独立性を明らかにし、またこの存在の重要性が工事施工の契約に反映され、これにより適正な工事ができる能力のある業者のみで一般競争入札が行われる仕組みができることを目指して鋭意活動してまいります。

02協会設立趣意書

交通信号施設の工事は、土木工事、電気工事、通信工事等の幅広い施工技術に加え、交通信号機や道路標示の運用が交通流に及ぼす影響についての交通工学分野の知識等も求められ、経験とノウハウが集積された極めて高度な工事と言っても過言ではありません。

また、交通信号機の運用停止を最小限にするための高度な活線工事の技術は、現場の交通に与える影響を最小限に抑え、道路交通の安全と円滑の確保に大きく寄与してまいりました。

ところで、近年、交通信号機に接続する設備はますます複雑・多様化し、かつ施設が過密化した困難な条件の下での工事が増加しており、施工の安全性と確実性、そして効率性を高めるためには、施工技術の一層の向上が必要となっています。

また、都市美観対策や地球環境対策の面においても、交通信号施設工事業界の果たす役割はますます重要性を増しています。

そこで、交通信号施設工事業の団体として業界自身が強力かつ自主的指導性を発揮し、今後更に高度化されて行く社会的要求に対処し得る業界の中心的な機関として、交通信号施設工事技術の向上に関する事業のほか、交通信号施設工事業界の社会的地位の向上と健全な発展に寄与する事業なども行い、もって道路交通の安全と円滑に寄与することを目的として、志を同じくする交通信号施設工事業者が相集い、一般社団法人交通信号工事技術普及協会を設立するものであります。